
リスク許容度?
それって投資になんか関係あるの?
こんな疑問にお答えします。
- 投資する上で重要な「リスク許容度」について解説
- 投資におけるリスクの意味、リスク許容度の決め方について考察
リスク許容度は投資をはじめる前に絶対に理解しておくべき、重要な考え方です。
自分のリスク許容度をしっかり把握して投資をしないと、大変な不利益を被る可能性があります。
この記事ではリスク許容度の概要と考え方について、わかりやすく解説しています。
記事を読み終えると、無理せず自分のいまのスケールに適した投資ができるようになりますよ。
【投資をはじめる前に絶対に知っておこう】リスク許容度の考え方

リスク許容度は簡単に言えば、「自分がどれくらいのリスクまでなら受け入れられるかのものさし」のようなものです。
ですので自分のキャパを超えてリスクをとることはダメなのですが、逆にリスクをとらなすぎることもよくありません。
- リスク許容度を大きく超えて投資・・・取り返しのつかない大やけど
- リスク許容度にはるかに満たない投資・・・機会損失になり、資産が思うように増えない
例えば次の2パターンの例を仮定してみましょう。
- 年収1000万円・貯金3000万円の人が100万円を投資
- 年収300万円・貯金100万円の人が100万円を投資
これは違いがはっきりわかりますね。
どう見ても2番の方は無理をしています。
ではこんなケースではどうでしょうか。
年収600万円・貯金1000万円の人が1万円投資
これはなんだか投資額が少なく、もったいない気がしますね。
リスクはとりすぎてもいけないし、とらなさすぎても良くないものです。
投資におけるリスクとは?


ところで、はむちーは「リスク」の意味は理解できてるかな?

「危険」とか、「危ないこと」っていう意味だよね?

そうだね。正解です。
ただ、投資の場合の「リスク」は少し意味が変わってくるんだ。
- 一般的なリスクの意味 → 危険、 未来に起こる危険の可能性
- 投資におけるリスクの意味 → リターンの振れ幅
投資におけるリスクとは、「リターンの振れ幅」を意味します。

左の図のようにリスクが小さいと、リターンの振れ幅が小さくなり、価格の幅が小さくなります。
逆に右の図のようにリスクが大きいと、リターンの振れ幅が大きくなり、価格の幅が大きくなります。
つまり、
ハイリスク・ハイリターン → リスクが高いので利益も損失も額が大きい
ローリスク・ローリターン → リスクが低いので利益も損失も額が小さい
リスクはこのように説明することができます。
投資のリスク許容度

リスクは未来の利益と損失を測るための重要な要素です。
投資をする前にしっかりと把握し、自分の利益と損失を管理しなければなりません。
そこで重要なのがリスク許容度です。
- どのくらいのリスクを取るのか
- どのくらいのリスクを取れるのか
リスク許容度は、「どのくらいの損失なら耐えられるのか」の度合いとも言えます。
これは自分にとって金銭的にも、精神的にも耐えられる度合いです。
自分のリスク許容度をしっかりと測って投資をしないと、冒頭でも述べたように
- リスク許容度を大きく超えて投資・・・取り返しのつかない大やけど
- リスク許容度にはるかに満たない投資・・・機会損失になり、資産が思うように増えない
こういった事態に陥ります。
リスク許容度を超えた投資はギャンブルです。
投資とギャンブルは紙一重ですが、そこには明確な違いがあります。
投資とギャンブルの違いについては、【投資はギャンブルじゃない】投資とギャンブルの違いでわかりやすく解説しています。
リスク許容度の決め方

自分のリスク許容度はどう決めれば良いのでしょうか?
極論ですが、リスク許容度は人それぞれで一般的な正解がないものです。
とはいえある程度の目安は考えられるため、リスク許容度に影響を与えるいくつかの要素を挙げます。
年齢
若ければ若いほどリスク許容度が高いと言えます。
若いほど仕事の選択肢が広く、逆に年齢が高いほど狭まります。
そして若いほどたとえ投資に失敗したとしても、リカバリーが効きやすいです。
収入
現在の収入が高いほどリスク許容度が高いと言えます。
収入が高いほど投資に失敗してもリカバリーが効きやすいからです。
また、もちろん一時的な収入よりも継続的・安定的な収入のある方がリスク許容度は高くなります。
資産
現在保有している資産が多いほどリスク許容度が高いと言えます。
収入と同じく、資産が多いほど投資に失敗してもリカバリーが効きやすいからです。
職業
公務員などの安定した職業についている人の方がリスク許容度が高いと言えます。
たとえ失敗しても安定した収入があることでリスクを取りやすくなります。
逆に自営業者、フリーランスなど収入の安定していない人はリスク許容度が低くなります。
独身か扶養家族がいるか
現在独身で自分ひとりの生活費だけを賄えればいいのか、それとも扶養家族がいるのかという点もリスク許容度に影響を与えるポイントです。
当然独身の方がリスクを取りやすく、リスク許容度が高いと言えます。
逆に自分自身の収入だけで生計を立てている家族がいる場合はリスクが取りにくくなります。
性格
リスクの受け止め方は、人それぞれの性格によっても変わります。
仮に投資で100万円がなくなってもいいと思える人なのか、それともたとえ一時的であっても評価額が1万円下がることも耐えられない人なのか。
どんな人でも実際の値動きを目にすると感情が揺さぶられますが、その感情の揺さぶりにどこまで冷静でいられて、自分をコントロールできるかはその人の性格次第です。
投資経験
投資経験の有無、経験値もリスク許容度に影響を与えます。
まったく知識のない人と、すでに豊富な知識があって幾度もの値動きを見てきた人では、リスク許容度に差があります。
リスク許容度に影響を与えるいくつかの要素を挙げてみましたが、これらすべての要素が掛け合わさって自分のリスク許容度が決まります。
そしてもう一点覚えておくべきことは、リスク許容度は変化していくものだということです。
加齢、結婚、転職や退職など人生の場面に応じて変化していきます。
リスク許容度は千差万別であるし、さらには一人ひとりが生きていく上でも変化していくものです。
大切なのは、複利のチカラで資産を増やしていくということです。
複利のチカラについては【投資で最重要な複利のチカラ】複利のチカラを味方につけて資産形成でわかりやすく解説しています。
一般社団法人 全国銀行協会のサイトでリスク許容度診断テストが提供されています。
合計10個の簡単な質問に答えるだけで、目安となるリスク許容度を割り出してくれます。
1分程度でパパッと答えられるテストなので、ぜひやってみてください。
まとめ
今回のまとめです。
- 投資では自分に合った適正なリスクを取ることが重要
- リスク=リターンの振れ幅
- リスク許容度=「どのくらいの損失なら耐えられるのか」の度合い
- リスク許容度は生きていく上で変化していくもの

リスク許容度を正しく把握して投資しましょう!